「第64回三大学戦(旧三商大戦)報告」・・・山上 紘幸 (主将)
1、はじめに
7月12日(土)、OB・OGの皆様のご尽力により新たに生まれ変わった一橋大学の新グラウンドにて、旧三商大戦が行われた。
当日は、台風一過で気温が35度を超える大変厳しいコンディションの中での試合であったが、
他校も含め出場選手および関係者全員無事に対校戦を終えることができたのは幸いであった。
総合順位は、一位大阪市立大学、二位神戸大学、三位一橋大学となり昨年同様の厳しい結果となった。
2、トラック対校結果
まず、トラック種目では、大阪市立大学39点、一橋大学28点、神戸大学17点、となり大阪市立大学に大差をつけられた。
100mは、かなりハイレベルな上位争いが行われた。松島(2)が後半素晴らしい加速を見せ、10“78の
学内新記録をマークして2位、前半飛び出した児玉(4)が10”92の自己新記録をマークして3位となった。
優勝は、10“67をマークした大阪市立大学の高津(2)。同種目は非常に層が厚く、今後の対校戦でも期待が持てる。
400mは、後半凄まじい追い上げを見せた三宅(4)が48“45の自己新記録で2位、鈴木(4)は、激しい5位争いを見せたが
あと一歩及ばず6位に終わった。今後の三宅(4)に続く選手の登場に期待したい。
1500mでは、風戸(2)がラスト10mで先頭の選手をまくり、見事優勝。神村(3)が後方集団での争いに競り勝ち、4位となった。
同種目は、斉藤、石井両名の卒業により層が薄くなっており、1,2年の新戦力の登場に期待したい。
5000mは、序盤から澤武(3)が前の5人においていかれる展開となり、後半追い上げたが6位、菊地(3)は、後半粘り切ることができず4位に終わった。
長距離陣は部員数はは多いが、トップ層の強化がまだ十分ではない。
110mHでは、河村(4)がラスト競り勝ち15“38の自己新記録で優勝、内田(2)は、6位に終わったが、
大学初の同種目出場であり伸び代は十分である。今後の対校戦に期待がかかる。
4×200mRは、1,2走でのバトンパス山上(3)→松島(2)のミスの間に、大阪市立大学との差が大幅に開いた。
そして、最後までこの差を逆転することができず、2位に終わった。同種目は、この旧三商大戦でしか挑戦する機会がないが、
バトンパスの重要性を再認識し取り組む必要があるだろう。
3、トラック総括
今回の大会では、短距離種目を中心に好記録が多く誕生した。特に100mでは、松島直(2)が13年ぶりに学内記録を更新した。
今後の対校戦でも、得点源として期待されるパートであるので、各部員が切磋琢磨し、より高い目標の達成に向かって練習に励んでいきたい。
一方、中長種目は、猛暑の影響もあり平凡な記録に終わった。今後の対校戦で勝利を収めるためには、
この分野の強化は必要不可欠であるので、夏を経てもう一段階レベルアップした姿を秋の対校戦で見せたいと思う。
4、フィールド種目結果
フィールド種目では、神戸大学45点、大阪市立大学35点、一橋大学15点となり、他校に大きく勝ち越しを許した。
走高跳は、中山(1)が1m75で5位、矢部(1)が1m65で6位となった。両者とも、練習では飛べていた高さを
飛ぶことができず不完全燃焼に終わった。しかし、二人とも一年生であり、これからの対校戦に向けていい経験になったはずである。
棒高跳は、中山(1)が4位、永井(3)が5位となり当初の目標である3点獲得に成功した。この種目を専門としている選手は
今現在いないが、中山(1)は、かなりのセンスの持ち主であるので、積極的に同種目に取り組んでもらいたい。
走幅跳は、怪我を押して出場した永井(3)が6m33で5位、矢野(1)が6m10で6位となった。同種目での層の薄さが
露わになった結果と言えよう。永井(3)は、かかとの裏に不安を抱えており、思うような踏切ができない状態での出場となった。
砲丸投では、岡嶋(3)が自己ベストを更新する9m77をマークし3位、山上(3)が6位に3p差の5位となった。専門の選手がいない中での
3,5位獲得はまずまずであろう。今後は、積極的にOBの方の指導を仰ぐ機会を作り、技術力の向上に努めていく。
円盤投は、竹内(4)が5位、高橋(3)が6位となった。まだまだ発展途上の同種目であるが、記録自体は順調に上昇している。
秋シーズンでの活躍が期待される。
やり投げは、ルーキーの矢部(1)が56m15の投擲を見せ2位、高橋(3)が48m80で5位となった。矢部(1)は、
すでに関東インカレ2部のB標準を切っており、秋シーズンでの60m超えを目標に練習に励んでいる。高橋(3)も専門外の種目でありながら
積極的に練習に参加しており、さらなる成長が期待できる。
5、フィールド総括
フィールド全体としては、まだまだ力不足の感が否めないが、個々で見ていけば砲丸投げの岡嶋(3)であったり、やり投げの矢部(1)で
あったりと実力をつけている選手も多く存在する。また、今シーズンは多くの一年生がフィールドに加入した。この一年生が成長して、
戦力として機能することが、秋の対校戦での勝利には必要不可欠であろう。
6、おわりに(全天候型グラウンド完成のお礼と今後の抱負)
この度の国立グラウンドの全天候型グラウンドの完成に際しまして、この場をお借し、改めまして感謝の言葉と今後の抱負を述べさせて頂きます。
まず、私が、承知する限りでタータン化までの道のりを振り返ってみますと、私が入学し、陸上競技部に入部した
平成24年頃には既にタータン化のお話が出でいたと記憶しております。
そして、その後OBの皆様から多額のご寄付をいただき、また大学はじめ多くの関係者と難しい交渉を粘り強く重ねていただき、
予定通りタータン化が実現しました。タータン化までに資金面などで大変苦労した他大学の話を耳にしますと、
一橋大学陸上競技部の年代を越えた絆は、他校を圧倒するものがあると現役部員一同、非常に頼もしく、そして有難く感じております。
青木一橋陸上競技倶楽部会長、松本如水会理事長をはじめとして、OB,OGの皆様のご尽力によってグラウンドのタータン化を
実現していただきましたことを、改めて心より御礼申し上げます。
現役部員の方に話を戻しますと、全天候型グラウンドでは、質の高い練習を行うことができており、
多少の雨でも練習を行うことができます。日々、有難みを実感しながら、練習に励んでおります。
そして、このタータン化を契機に、強い一橋大学陸上競技部の実現、東大戦での優勝に向けいっそう気を引き締めて参りたいと思います。
今後とも、OB,OGの皆様のご指導ご鞭撻のほど、また温かいご支援の程をよろしくお願い致します。
(2014年7月20日)