「名大戦総括」・・・三宅 喜貴(主将)


9月29日、知多運動公園陸上競技場にて行われた名大戦。最近の気候から寒い中でのレースかと思われたが、当日は快晴。むしろ暑すぎるくらいの気候であった。そこで一橋大学対校男子は見事138点を獲得、132点の名大に勝ち越した。一方、女子対校では名大34点に対し一橋津田連合が20点。一年間の試合を締めくくる対校戦に男子が勝利できたことはこの上ない喜びであった。

最初に行われた競技はトラックの女子100m。一橋津田連合からは山田(1)大徳(1)の出場。山田は最初の20mまでくらいつくが、力の差で山田3着14"25、大徳4着14”75。二人とも100mは専門種目ではないが短距離フィールドにおいてスプリント力は必要になるため来年以降の対校戦ではぜひとも点数を稼いできてもらいたい。
次に行われたのが男子110mH。一橋からは河村、竹内、鈴木(3)の出場。河村は110mHで序盤から首位におり、堂々の1着16"32でゴール。竹内は名大の2,3番手と接戦を繰り広げるも5着17"70。鈴木は途中のハードルで足を当ててしまい、その後失速。6着20"27であった。

その後はお家芸の1500m。斉藤(5)、石井(4)、風戸(1)の三名がスタートラインに立った。レースは序盤からハイペースになり、団子の状態で1100m通過。しかし次第に石井が、そして風戸が徐々に離れていく。ラストは名大の西尾君と斉藤の一騎打ちとなり、この勝負を制し1着3'56"42の大会新記録で優勝。風戸は粘りの走りをみせ名大の二番手を食い、4'04"02の4着。石井は6着4'18"44であった。
次に行われたのが女子1500m。熊谷(3)、東海(2)の出場。600m過ぎまでは団子の状態でレースが進むが、集団が徐々に別れ2つの集団が形成された。前の集団を走るのは東海、ラスト1周で飛び出し見事1着5'00"18でゴール。熊谷は第二集団の勝負に競り勝ち5'21"23でのフィニッシュであった。

そして正午少し前、400mが行われた。この種目に出場する選手は三宅、鈴木(3)、矢野(2)であった。バックストレートが追い風だったこともあり、序盤からハイペースでのレース展開。200mから徐々に三宅がほかの選手を離していき、得意のラスト100mを逃げ切り1着49"05、この記録も大会新であった。矢野は前半の突っ込みの割に後半精彩を欠くが直線で粘って3位50"86。鈴木はハードルで痛めた足が響いて5着51"28となった。
女子400mに出場したのは山田(1)東海(2)。山田は59秒台の自己ベストを持つため優勝が期待されたが、名大生に大きく差をつけられての2着65"06。東海は1500mの後ということもあり4着69"78であった。

そして期待のレース、男子100mが行われた。スタートの号砲とともに松島が飛び出し他を圧倒、1着10"98。他の選手はその少し後ろでレースを展開し、この僅差の勝負に児玉が勝ち2着11"11。山上は4着11"22であった。層が厚い種目だけに、来年の飛躍を期待したい種目である。

そして男子800m、斉藤(5)、石井(4)、三宅(3)の出場。入りの400mが59秒と低速レースであったが、500mで名大生が仕掛ける。そこで斉藤石井はついていくが、三宅は少し離されてしまう。斉藤、石井ともに名大生を抜かし1着1'57"69、2着1'58"76でゴール。三宅はラスト30mのとこで前にいた名大生を一人ぬかし4着2'02"17であった。

だんだん暑くなってくる時間帯に本日初めてのリレー種目、女子4*100mRが行われる。こちらのオーダーは大徳(1)-山田(1)ー東海(2)-橋本(3)。バトンミスをしてしまい、DQであった。対校戦でのバトンミスはチーム全体の得点に影響してくるので、今後は避けなければならない。

その後は男子4*100mR。児玉(3)-山上(2)-松島(1)-矢野(2)のオーダー。ここ最近で一番強いリレーメンバーとなったこの4人は41"85で1着、見事大会新記録であった。本人たちはタイムに納得していなかったので、ぜひとも全カレ出場を目指して頑張ってもらいたい。

次に男子5000mが開始された。こちらからは庄子(4)、菊地、澤武(2)の出場。中盤以降澤武が離され、その後一人名大生が離れ、前集団が4人になるという展開であった。しかし庄子の足が次第に止まっていき、逆に澤武は前の名大生を抜いて庄子に追いつく。菊地は最後の一周、見事な追いきりを発揮し、対校戦初優勝の15"34"59。澤武は4着16'00、庄子5着16'04と層の厚い名大に健闘した。

最後のトラック種目である男子4*400mR。矢野(2)ー鈴木(3)-照井(2)-三宅(3)といういつもの布陣。矢野は最初の200m飛び出し、最後の200m割れるというお決まりのパターン。名大生より少し遅いくらいで2走にバトンパス。2走の鈴木は最初の200mで名大生に離されるも、ラスト100mでなんとか追い上げ射程圏内で3走にバトンパス。バトンを受け取った照井は好走を見せ、ラスト100mでも敵を詰め前と0.5秒差ほどの位置でアンカーにバトンを渡した。三宅は100mで名大生に追いついてからラスト100mでまくって1着3'19"88、これもまた大会新記録となった。

フィールド種目は男子砲丸投が最初に行われた。一橋からは玉居子(5)、三宅(3)、岡嶋(2)の出場であった。内容としては、岡嶋が開始早々9m29を投げ大幅に自己ベストを更新。5投目で三宅が8m06を、6投目で玉居子が8m29の自己ベスト連発で名大の2,3番手との勝負に勝ち1,3,4位を獲得した。年中悩まされた投擲種目であるだけに、今回は高得点をたたき出したことが練習の成果と言えるだろう。
女子砲丸投は橋本(3)、今野(1)の二名が出場。橋本は6m01をマークし名大戦の二番手に競り勝ち2位というファインプレーを見せるが、今野は力が足らずに4位4m97であった。

次に男子走幅跳が行われた。佐野(4)、堀越(1)、山下(泰)(1)の三名が出場。佐野は貫禄の跳躍を見せ、序盤から6m54をマークしその記録で優勝。しかし一年生の堀越、山下は跳躍がうまくいかずにそれぞれ5m88、5m11で5,6位となってしまった。まだ一年生は時間があるので走力や技術を磨いていってほしい。
続いて女子走幅跳に出場したのは橋本(3)と大徳(1)。二人の専門種目である。しかし名大女子の幅跳び勢の壁は厚く、両者とも5mを超える跳躍をしてきた。橋本、大徳ともに記録は悪くないがそれぞれ4m55で3位、4m47で4位という結果に終わった。

男子やり投は苦戦が予想された種目であった。これに出場したのは河村(3)、高橋(2)、山上(2)。高橋は一投目で44m96をマーク、自己ベストに迫る記録をいきなり出した。しかしその後は思うように伸びず3位。しかし上位二人が頭抜けていたため最前は尽くしただろう。河村も42m67と自己ベストを超える投擲を見せるが名大三番手に37cm差で負け5位。山上は初出場ということもあり6位32m74であった。

跳躍の第2種目は男子走高跳。佐野(4)、松山(3)、岡嶋(2)の三名が出場した。安定の佐野松山に加えて、対校戦のために背面跳びをマスターするといった岡嶋に期待がかかった。岡嶋、松山は165cmをクリアするが170cmで失敗、それぞれ3,4位であった。佐野は1m60を跳び、試技数で同記録の名大生に勝ち5位であった。

一日の終わりも近づいてきたころに始まった男子円盤投。この種目は名大戦の前に先輩方からご指導いただけた種目で、東大戦からのステップアップが期待されていた。出場したのは竹内(3)、高橋(2)、照井(2)の三人。竹内は24m55という好記録をマークし、一位に座っていたが終盤で名大一番手に抜かれ2位24m55。高橋は4位と24cm差の5位、照井は6位20m56であった。来年もこのメンバーで戦うと予想されるので、対校戦の鍵となる円盤を盛り上げていってもらいたい。

最後の跳躍種目は男子三段跳。佐野(4)、高崎(3)、堀越(1)が出場。佐野はこれが最後の跳躍であったため、皆の注目を集めた。「名大戦に強い」と評価の高い佐野はその通り13m63をマークし見事優勝、相手の一番手に60cmほど差をつけ見事有終の美を飾った。しかし一橋の2番手3番手は思うような跳躍が出来ず、高崎が11m76で5位、堀越が11m60で6位だった。

全体的な反省としてはトラックで83点(名大61点)を稼ぎ、フィールドでは55点(同71点)ということでやはりトラックで勝ち越す越したことが勝利につながったといっても過言ではないだろう。今回は400m、1500m、4*100mR、4*400mRの4種目で大会新を出したことはトラック種目における我が部の強さを表していると思う。しかし無論対戦相手自体の競技レベルによるところが大きいがフィールド種目でも健闘したのが今回の対校戦である。これからは来年を見据えたチームつくり、個人の競技レベルの上昇を目指すとともによりよいチームを作り上げていけるよう、工夫を重ねるとともに部の雰囲気を盛り上げていきたい。

はるばる名古屋まで駆けつけてくださったOBOGの皆様並びに普段から現役部員を応援してくださっている陸上部関係者の皆様、本当にありがとうございました。 今年は名大戦の勝利のみにとどまりましたが、来年からはタータンのグランドで毎日練習できるということで現役部員一同、 さらなるステップアップをして結果で恩返しをしていきたいと思います。
また、11月16日(土)には「土のグランドお別れ会」がございますので、お時間のある方はぜひご参加ください。

それでは失礼いたします。

(2013年10月29日)