「沖縄合宿報告」・・・佐野 健太郎(沖縄合宿担当、フィールドパート・チーフ) |
OB・OGの皆さまこんにちは。
1・2年生を中心とした私たち現役部員は、沖縄県において2/26〜3/3の6泊7日の日程で合宿を行いました。 池田様をはじめとしたOB会の皆様方の温かいご支援のおかげで、非常に充実した合宿を行うことができました。 まずは厚く御礼申し上げます。 簡単ではありますが、全七日間の経過を述べさせていただきます。 >>>> 2012沖縄合宿写真 もご覧ください。 ◆宿泊場所:2/26,2/27 沖縄県那覇市「ゲストハウスゆんたく」 2/28〜3/2 同上「沖縄県青年会館」 ◆練習場所:2/27,2/28 3/1,3/2 沖縄県南風原町「黄金森公園陸上競技場」 2/29 沖縄県北谷町「アラハビーチ」 合宿一日目(2月26日) 羽田発の航空機で夕方に那覇空港に降り立ちました。天気はあいにくの曇り空。 しかしこの時期の東京にはないじめっとした空気に、南国に着いたのだということを実感いたしました。 この日は奇しくも野田首相が沖縄を初訪問する日とあって、宿舎に近い沖縄県庁周辺には警察による厳戒態勢が敷かれていました。 沖縄が日本の中における特別な地なのだということを強く意識させられる光景でした。 合宿二日目(2月27日) 琉球大学との合同練習初日です。天気は相変わらずすぐれませんが、半袖シャツで練習を行っても何ら問題ない気温の中、 各パートとも練習に打ち込みました。琉球大学の部員たちとは午前練習が終わった時点では まだ互いに打ち解けてない様子が見られましたが、近くの大衆食堂で一緒に昼食をとり、午後の練習に入ると、 互いに顔と名前を覚えて親しげに会話をするようになっていました。 この日から短距離パートの練習には、国立でも頻繁にお世話になっている大内恵吏也さんが コーチとして参加してくださいました。 練習面で多大な協力をいただいたばかりでなく、内気で自ら琉大生に話しかけられない 私たちに代わって持ち前の明るさで両大学間の距離を縮めてくださり、合宿を通じて琉大生と 懇意になるきっかけも作ってくださいました。 大内さんが来てくださったおかげで、この沖縄合宿がより一層有意義なものとなったのは間違いありません。 合宿三日目(2月28日) どんよりとした曇り空の中での練習でした。本来は琉大のグラウンドを利用して練習を行う予定でしたが、 雨の予報だったために前日と同じ黄金森公園陸上競技場での練習となりました。 午前中から断続的に降り続いた南国特有のスコールは全天候型のグラウンドでさえも水没させて しまうような激しいもので、各パートとも予定していた練習の変更を余儀なくされました。 そのような天候の中でも中長距離部員を中心に大勢の部員がグラウンドへ飛び出し練習に励みました。 豪雨の中、短距離部員も午後練習の最後に300mダッシュのメニューをこなしました。 スパイクが撥ねる赤茶色い水滴と頭上から降ってくる痛いほどの雨粒とを顔いっぱいに受けながら必死に走り、 皆がゴールしたまさにその瞬間、嘘のように雨がピタリと止み、太陽まで出てきてしまったことには 一同唖然とするほかありませんでした。 合宿四日目(2月29日) 午前中は天気に恵まれ、競技場を離れて砂浜で練習を行いました。非常に幸運なことに、 この日は沖縄県内では約2週間ぶりの晴天だったようです。 近くの野球場ではプロ野球の中日がキャンプを行っている中、沖縄らしいエメラルドグリーンに 輝く海を目の前に見ながら各パートとも気持ちよく練習を行いました。 午後はツアーということで、琉球大学の部員と共にひめゆりの塔、そして首里城をめぐりました。 ひめゆりの塔に付設されていた資料館には戦時中の悲惨な様子が生々しく展示されていました。 ひめゆり学徒隊が決死の治療を行っていた陸軍病院壕は、私たちが練習を行っていた 黄金森公園陸上競技場のすぐそばにあったということもあり、各々が沖縄の地に刻まれた 暗い歴史に思いをはせているようでした。 首里城にたどり着いた時にはすでに有料区域への入場が締め切られていたため、 本殿を真正面から見ることはかないませんでしたが、 45年前の第一回沖縄合宿と同じように、守礼門を背に集合写真を撮ることができました。 合宿五日目(3月1日) まるで夏のような青空が広がり、非常に気持ちよく練習を行うことができた一日でした。 この日の現地の最高気温は25度の夏日。方や国立は前日に積もった雪が 残っているという状態だったようです。温暖な沖縄で練習ができることに幸せを感じる一日でした。 合宿六日目(3月2日) 琉大との合同練習最終日です。梅雨時のような蒸し暑い日でした。 近年の合宿(春・夏)では、練習の締めとして、一人400mを走りバトンを つなぐ打ち上げリレーを行うことが恒例となっています。 各パートとも午前練習を軽めに終え、午後に池田様、大内さん、 マネージャーを含み全体を3チームに分け出走いたしました。 琉大生も交えたこのリレーは途中での順位変動が激しく、大いに盛り上がりました。 そして夜は懇親会です。東京のようにビールだけではなく、 泡盛も飲み放題であったのが響いたのでしょうか、一橋生は一次会からエンジン全開でした。 いつも紳士的な飲み会ばかりだという琉大生には刺激が強かったようですが、 皆数年に一度のこの交流の機会を心の底から楽しんでいるようでした。 合宿七日目(3月3日) アルコールが抜けない身体で朝に集合を行い、その後は帰りの便の出発まで自由行動となりました。 国際通りでお土産を物色したり、バスに乗って本島中部の海岸に行ったりと、 各自思い思いに沖縄最後の日を満喫しているようでした。 夕方に那覇を発った飛行機は定刻通りに羽田に到着し、無事に6泊7日の合宿が終了しました。 3-4年に一度の機会であるこの沖縄合宿は、琉球大学陸上競技部と合同で行うことが恒例となっております。 今回の合宿でも出発前年の準備段階から最終日にわたるまで、琉大の部員には多大な協力をしていただきました。 今回は都合により、琉大生が私たちと同じ宿舎で寝泊まりをすることはかないませんでしたが、 それでも練習や昼食、そして懇親会などを通して確固たる友情が築かれたことは間違いありません。 40余年続いてきた琉大と一橋とのこの交流の系譜は、次の世代以降にも引き継がれなくてはならないと思います。 五日目の昼間には池田様とともに琉大のグラウンドを訪れました。沖縄特有の赤土のグラウンドで、 その気候の影響か劣化が激しく、とてもではないが実践的な練習が積めるような グラウンドではないという印象を受けました。 先に述べた合宿三日目の練習について率直に申しますと、雨が降り、その結果として 土のグラウンドではなく全天候型グラウンドで練習できたことはとてもよかったと感じています。 つまり、晴天の中、質の悪いグラウンドで練習をするよりも、雨天であっても、 試合と同じ全天候型グラウンドで練習するほうが望ましいということです。 どのような天気であっても競技会は開催されることを考えると、全天候型グラウンドで練習を重ね、 試合当日のどのようなグラウンドコンディションにも対応できるようにしておくことは、 もはや競技者として必須なのではないでしょうか。 今回は琉大グラウンドと黄金森公園グラウンドの格差が極端であったため、 殊更強く全天候型グラウンドの優位性を実感する形となりましたが、私たちの一橋大学グラウンドも、 実践的な練習を考えた際には十分な練習環境であるとはいえないはずです。 OB・OGの皆様、一橋大学グラウンド全天候化に向けて今一度ご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。 沖縄合宿を終えた今、私たち現役部員は間近に迫ったトラックシーズンの開幕に向けて全力で頑張っております。 この合宿が実り多いものであったということを、是非、試合の場で証明したいと思います。 引き続き暖かいご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。 最後になりましたが、今回の沖縄合宿を支えてくださったすべての方々に重ねて御礼申し上げます。 どうもありがとうございました。 |