No.4 OG・OB戦を終えて
会員の皆さん、倶楽部がいつも大変お世話になっています。
4回目の本稿においては6月18日に行われたOG・OB戦、倶楽部総会、新入生歓迎会の概要を報告します。
私は仕事で長い間東京から離れていましたが、5年前に東京に帰り、そしてタータントラックが完成したという話を聞いて、3年前に訪れた時に目の前に広がったタータントラックの美しさに素直に感動しました。私自身は昔のヒザの怪我の後遺症でジョッギング程度でしか走ることはできませんが、それでもタータントラックを真の前にしたときには全力で走ってみたい衝動に駆られました。
そして昔鑑賞したことのある映画「フィールド オブ ドリームズ」を思い出しました。OG・OBの中にはご覧になった方もいるかもしれません。
映画のストーリーは、アメリカのある貧乏な農場主が「IF YOU BUILD IT,HE WILL COME」と天の声を聞き、なけなしのトウモロコシ畑をつぶして野球場を完成させると、自分の亡き父親を含めて今は世にいないはずの伝説の大リーガー達がよみがえり、グランドの感触を楽しみながら毎日のようにその野球場でかつての仲間と存分にプレーを楽しむというファンタスティックなストーリーです。
野球場の向こうにはトウモロコシ畑が広がり、緑に囲まれた光景がわがグランドの3コーナーから4コーナーにかけて雑木林が迫っている様に似ていました。
私はこの新しいタータントラックに、かつてのグランドで走り、跳び、投げることに親しんでいたOG・OBたちがよみがえって時代を超えて仲間として一緒に競技を楽しんだらファンタジーな世界が出現するだろうという思いを持ちました。
今年のOG・OB戦はその第1歩で、私の想いを知ってか知らずか、例年より多くのOG・OBが集い、レジェンドとして学生とともにグランドの感触を楽しんでいる姿を見てある種の感動に浸りました。試合当日は見学のみの者も含めれば学内記録保持者だけでも6人参加し、関東ICの覇者も2人参加しました。
OG・OBの皆様のご協力に深く感謝いたします。
学生も多くのレジェンドに会えることを楽しみにしていたのはないでしょうか。
試合は真剣勝負の勝ち負けを争う形式で、学生もOG・OBも実力を出し切りながらも楽しんだことと思います。
初めての試みでしたので、まだまだいろいろな点で不十分の運営であったことを率直に反省し、来年度以降に生かしていきたいと思っています。
また競技種目と出場選手の組み合わせによっては若手から高齢のOG・OBまで自分なりの力量を発揮できる種目の選択が可能で、修正と工夫を重ねながら将来はより多くの、またすべての年代のOG・OBの参加が可能な試合形式にすることも可能です。
また特筆すべきは数人のOG・OBが家族連れで参加され、2組ものちびっ子たちのレースができたことは私にとっても嬉しい予想外の出来事で、彼女、彼らは将来のわがクラブのエースになるかもしれません。
来年はさらにアイデアを重ねてステップアップし、前宣伝を行い、欲を言えば50人近いOG・OBの参加をいただき、さらに津田塾大のOG会にも声をかけ、ご協力をいただくことでより盛大で華やかな大会にしたいと考えています。
OG・OB戦への多くのOG・OBの参加が呼び水となり、従来から懸念され要望の強かった若手OG・OBの活性化につながり、他の行事参加や学生への支援につながればと思っています。
引き続いて行われた総会は新理事の紹介で、新たに加わった日渡理事を紹介し、学生担当として川村監督、斉藤助監督とともに学生の強化をお願いしており、日渡理事は学生の指導に熱心なことから大きな倶楽部の戦力となると確信しています。
またおそらく初めての試みと思いますが、OG・OB会主催の新入部員歓迎会を行い、顔合わせをすることで、お互いの面識を深める機会を作りました。
自己紹介の中で会場のOBから威勢の良い掛け声がかかるなど、新入生もOG・OB会の存在を強く意識したことでしょう。
今年の新入部員はマネ―ジャーを含めて15名で、津田塾大を含めると20名を超え、総勢で70名を超えています。
今後,OG・OBがグランドを訪れた時には、お互いに気軽に声を掛け合って親近感をより深めていただきたいと思っています。
さらに、今年後半に企画している学生のOG・OB訪問がより意義あるものとしてつながっていけば、倶楽部全体の活性化という大きな目標に向かって一歩も二歩も先に踏み出すことができるものと考えています。
2017年6月23日 一橋陸上競技倶楽部 会長 浜田 愃