遠方の朋・近くの友

「短距離走と英語俳句」・・・・・ 鈴木 貞一(1965年入学)


「始めに」
44年卒の鈴木です。大阪の企業に就職し、平成22年6月に退職しました。 これまで大阪での勤務が中心ということもあり、大学の陸上部とは余り縁が無いまま過ごしてきました。

「走るきっかけ」
退職後、健康のためウォーキングを始めたが、走るきっかけとなったのは三大学戦で来阪した 池田、岩瀬両君にリレー参加を勧められたからです。当時はそんな激しい運動は無理だったが、 神戸での三大学戦が一年後に迫ってきたので、23年の9月から思い切って短距離の練習を始めました。 しかし、長いブランクと体力の劣化もあり満足に走れるわけがなく、 11月の大阪マスターズ100Mに出場したところ、断トツの最下位。ジョキングやマラソンは 走る楽しみが湧いてくるらしいが、短距離は辛いだけで、簡単に記録向上が望めないし、 そんな状況で続けていくのは気が重いものです。 ただ同じグランドで77歳のシニアが練習しているので励みになりました。練習は、 鈴木貞一さん 腰痛や肩痛と折り合いをつけながら少なめにして、次の日も走れる意欲が残されている処で止め、 練習を継続するよう心がけています。
autumn ground / dash to the setting sun / aged athlete
秋のグランド / 夕日に向かって走る / 老アスリート

「田島直人さんのこと」
学生時代は幅跳びが専門だったので、コーチで来られていた田島直人さんから指導を受けるだけでなく、 いろんな話も伺いました。印象に残っているエピソードを一つ。 “ 陸上OBの100M(80Mだったかも)で、吉岡隆徳と競争して初めて勝った。 現役のときも、退いた後も一度も勝てなかったのだが、国立のグランドで君たちと 一緒に練習したのがよかったのかなぁ”。田島さんが嬉しそうに話していたことを覚えています。 その時は、将来、自分が先生のようなお歳になったときも走れるとは、そのように素直に 喜べる気持ちになれるとは考えてもみませんでした。 今年の三大学戦で、池田、岩瀬両君と競争して、その嬉しさと悔しさの両方を経験しました。

「英語俳句のこと」
退職後、何か趣味でも持てたらと思い、知人に誘われるまま英語俳句の句会に参加。 爾来、月一回の句会に参加し、コラム「Asahi Haikuist Network」へ投稿しています。 最初は余裕でやっていたが、半年もすると題材も尽きてきて創作の苦しさに直面。 スランプに陥いったとき、陸上でも英語俳句でも苦しい時に一緒にやれる仲間がいれば 何とか乗り越えられることを学びました。 鈴木貞一さん 毎日、見たこと感じたことを英語俳句にしており、今年一月にアンデスに旅行した時は、 カメラを撮るよりも俳句でスケッチすることのほうに気をとられました。 いくつかご紹介します。

Summer Iguassu / a butterfly touching / on the cheek
夏のイグアス 蝶が 頬に触れる
Nasca plateau / clouds alone moving / with shadows 
ナスカ台地 雲だけが動く 影とともに
Exotic tune / floating low on stone road / Cuzco town 
物悲しい音色 石畳の道を這う クスコの街

その他、アンデス旅行の絵葉書的な俳句を添付していますので、ご覧ください。

「Asahi Haikuist Networkのこと」
英語俳句というからには、当然、米国で盛んなわけですが、欧州にもかなりのhaikuistがおり、 フランスだけでも5千人はいると云われます。私が投稿している「Asahi haikuist Network」は、 マックマレー先生が主催者で、2週間毎に掲載されるissue には、世界中から投稿があり、 最近はface bookで応募できるようになり、外人の作品が一段と増えています。時々、 私の俳句も掲載されることがあり、yahoo(google)で「asahi haikuist network, teiichi suzuki 」 で検索すると外国の方に混じって私の俳句も掲載されているので、英語俳句とはどのようなものか 興味がある方は是非覗いて下さい。

「最後に」
退職した時は、第二の人生のスタートと意気込んで、いろんなことをやろうと10項目の 目標をたてたが、そのときは、短距離走のことや英語俳句のことは目標に入っていませんでした。 今は、想定外の二つが、まったりした(のんびりした) 生活のスパイスになっています。

写真説明:(1)写真をクリックすると、一部拡大写真になります。都留先生、田島先生の 前に座っているのが若かりし筆者。(2)マチュピチュ遺跡

(9月27日受信)