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 「博多の地より」・・・広田 修(昭和54年卒)

海の中道
2009年11月に博多勤務を命じられ、初めて九州で仕事をすることになった。 私は東京で生まれ、横浜で育った。世の中で東京都と神奈川県ほど良い場所はないと信 じていた。1979年、社会人となって大阪に勤務、その後名古屋、大阪、博多、と勤務場 所は変わったが、東京・横浜で働いたことはない。

地方で働いてみると、学生時代の考えは偏見とわかった。地方には地方の良さがある。 博多は酒と食べ物がおいしく、人情に厚い。何より良いのはゴルフが手軽に安くでき る。こんなに素晴らしい場所はない。

学生時代はいいかげんな部員だった。走るのは嫌いではなかったが疲れるのは好きでは なかった。その結果、いわゆる「チョンボ」な部員だった。社会人になった後、しばら くはスポーツを忘れた。34歳でゴルフと出会い、はまった。48歳の頃、ゴルフの上がり3 ホールで足がもつれた。体力不足を実感し、それから毎朝30分歩いた。しだいに体力が 戻り、歩く時間が長くなった。朝の時間は貴重だ。60分以上歩くと会社に遅れる。その 後は、だんだん歩く速度が速くなった。現在は、ほぼ毎朝、60分で10kmジョギングし ている。

インターネットに「キョリ測」なる便利なサイトがある。ジョギングコースの正確な距 離が測定できる。我が家から海岸まで3km、百道浜という素晴らしい人工海浜が室見川 からヤフードームまで2km、これを往復する。 能古島(のこのしま)志賀島(しがのしま)玄海島(げんかいじま)海の中道などが一 望できる。ここを走ると嫌なことも忘れる。

人間の感覚は不思議だ。若い頃、酒は見栄で飲んだがうまいとは思わなかった。55歳の 現在、ビール、ワイン、日本酒、焼酎、すべてウェルカムだ。同様に、若い頃、長い距 離を走るのは嫌いだった。今は長距離をチンタラ走っている。 シューズメーカーの説明によると、600km以上走った靴は交換が必要という。私は3か 月に一度のペースで交換している。ある時、アディダスのショップに「ラン測定器」な る機械がおいてあった。5mほどを走ると、足のどの部分から着地してどのように圧力が かかり、どのようの抜けていくのかがわかる。
試してみた。私の場合、踵から着地して、足のうら全体が均等に使われ、5本の足の指が 鮮やかに写っていた。インストラクターのコメントは、ゆっくり走る場合の理想の足運 び、修正の必要なし、とのこと。学生時代、何とか楽をして走ろうと、そのことばかり 考えていた時期があった。
はからずもその成果が、ここに表れたようで嬉しかった。

(2011年8月3日受信) . ** 写真は、「百道浜」